2023年3月2日にインドで開かれる主要20カ国・地域(G20)外相会合の出席を見送ることにした林芳正外務大臣。
現在のような不安定な情勢であるからこそ日本の代表として出席しなければいけない気がしますが。
出席できない理由は、新年度当初予算案を審議する国会日程を優先するためだということです。
本当にそれだけでしょうか?
本記事では、なぜ林外務大臣が国会を優先したのかについてまとめました。
林芳正外務大臣がG20より国会を優先した理由は?
予算審議の優先だけが理由なのでしょうか?
①規定に伴うもの
日本国憲法、第六十三条 内閣総理大臣その他の国務大臣は、両議院の一に議席を有すると有しないとにかかはらず、何時でも議案について発言するため議院に出席することができる。又、答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない。
憲法の規定として、大臣は国会審議に出席を求められたら出席しなければならないというものがあります。つまり、出席を求めている人物がおり、そのような要請が出ている場合は国会に出なければいけないようなのです。
確かに法治国家なので決定されたルールがある以上はそれに則って行動しなければいけないでしょう。
しかし、今回のG20は中国やロシアの危険な動きやインドの台頭など、時期的にみてもとても重要な会議になることは明らかです。
林外務大臣が出席しないことを受け、インド側も・・・
「信じられない。日本外交にとって損失だ」と指摘している。
林外相、G20欠席の方針 「何をやってるんだ。日本の世界的地位がまた低下する」辛坊治郎が苦言 – ニッポン放送 NEWS ONLINE (1242.com)
と発信しています。
まさしく、国の代表が欠席することで将来的な国益が損なわれる可能性があるのです。
規定に従うのは良いですが、一部例外も原則を定めておく必要があるのではないかと思います。
②野党による要請だけでなく味方からも
上にもあったように、野党からの要請を受けているだけでなく、なんと自民党内部からも予算審議内での質疑に答えるよう要請されていることが明らかになっています。
どちらにしても、このタイミングで林外務大臣をG20に出席させないようにすることは時勢をまったく読めていないといえます。
③中国への忖度?
もしかしたら、議員内に中国への忖度を意識している人がいるのではないかと勘ぐってしまいます。
今回のG20は言ってみれば中国への牽制の役割もあります。
G20会合はロシアのウクライナ侵攻や、中国が威圧的行動を活発化させる東・南シナ海情勢、食料・エネルギー安全保障など重要議題を討議する予定。基本的価値を共有する先進7カ国(G7)と異なり、中国やロシアに加え、インドネシア、南アフリカといった米欧と一定の距離を置く中間国も出席する。
林芳正外相、G20外相会合を欠席の方針 国会を優先 G20会合はロシアのウクライナ侵攻や、中国の威圧的行動など重要議題を討議する予定 =ネットの反応「なんか個人的な理由のように思ってしまうw 他国と一緒になって中国を責められない理由があるとか?www」 – アノニマス ポスト (anonymous-post.mobi)
林外務大臣を出席させないということは中国への配慮を考えているのかもしれません。
また、林外務大臣自身もそのような感覚を持っている可能性がありますね。
ただ、このまま中国を大きくさせていくとかなり危険な状況になるでしょう。中国の覇権的な思想に屈しないためにも、さまざまな国との連携を重視していかなれければいけませんよね。
まとめ
林外務大臣には、日本の国益のために動いてほしいと思います。
G20欠席はまさに日本の国益を損なう可能性のある行為です。なんとかして出席をしてほしいものですね。
現在、外務副大臣がG20に出席する予定とのことですが、普通の感覚だと予算審議に副大臣が、G20に大臣が向かうべきだと思います。
なんとかならないものなのでしょうか。
コメント