2023年2月12日、復活を期した21年の年度代表馬のエフフォーリアがG2・京都記念に挑みました。
レース道中は順調な競馬を展開していましたが、突如失速してしまいます。
そして、ゴール前で走るのを止め鞍上の横山武史騎手が下馬しました。
突然の出来事に競馬場に来ていた観客からも心配の声が飛んでいました。
しばらくすると、エフフォーリアは「心房細動」であったとJRAから発表がありました。
心房細動は人間にも起こる病気でありますが、競走馬にも起こってしまったようです。
今後エフフォーリアはどうなってしまうのでしょうか?
エフフォーリアが心房細動で競争中止!今後はどうなる?
競走馬における心房細動はどのような症状が起こるのでしょうか?
▼心房細動 心臓に異常な電気信号が起こり、心房が規則正しいリズムを失う不整脈の一種。競走馬がレース中に発症すると、血液を全身にうまく送り出せなくなるため、急激に失速する。人間の心房細動と異なり、全く異常のない競走馬がレース中に突如として発症し、特に治療を行なわなくても治癒するものがほとんど。
【京都記念】競走中止のエフフォーリアは心房細動 JRAが発表、鹿戸師「急に止まって…」 – ライブドアニュース (livedoor.com)
心房から心室に血液を送りにくくなるため、心室から全身に血液供給できなくなり、全身の筋肉が使えなくなり失速してしまうという感じでしょうか。
エアフォーリアにおいても、特に既往に疾患がないにも関わらず今回発症してしまったようですね。
ですが、レース後馬運車に乗らずに自身の脚で戻れています。
一過性のものであると言われているおり、大事には至ってないのではないでしょうか?
どの位の確率で起こるの?
JRAが1988年~1997年の10年間に行われてJRAの全レースにおいて調査しています。
その調査によると、
出走した404.090頭中115頭(0.03%)に心房細動が観察されたそうです。
また、この期間中に出走した実頭数39.302頭で頭数あたりの発生率は0.29%だったそうです。
確率的にはそこまで多い数ではありませんが、起こる時は起こってしまうのでしょう。
元に戻るの?
競争中に起こる心房細動は一過性のことがほとんどだそうです。
また、上の研究の続きですが、発症後24時間以内に元の心臓リズムに戻る確率は92.7%、48時間以内に元に戻るのは1.6%だったそうです。
どうして起こったの?
はっきりとしたことはわかりませんが・・・
・性別で発症率に違いはない
・4歳以上
・芝レースで起こる
・長距離になるほど発症率が有意に上がる
ということがわかっているようです。
ブラストワンピースの例では
ブラストワンピースは2020年の有馬記念を心房細動で競走中止しています。
しかし、復帰戦の2021年鳴尾記念で3着入線しています。
実は復帰戦が始まる前には・・・
競走中の心房細動では馬は身体的に非常にきつい思いをするため、精神的ダメージや学習によって、全力疾走を忌避するようになる可能性を若干考えておかねばならない。しかし、ことフィジカルな能力に関しては、後に問題を残すようなことはまれだ。
昨年の有馬記念で競走中止したブラストワンピースが復帰「心房細動」の予後は多くの場合良好も心配は精神的ダメージ:中日スポーツ・東京中日スポーツ (chunichi.co.jp)
このように精神的な面を心配されていました。
しかし実際は特に問題なかったようです。
この例のように、エフフォーリアもきっと大丈夫でしょう。
SNSでは・・・
心配の声が多数ありました。発作性心房細動はほとんどが一過性ということなので少し安心しました。
まとめ
G2・京都記念出走中に心房細動を発症したエフフォーリアの今後などについてまとめました。
心房細動は一過性のことがほとんどなので心配いらないようです。
ただ、馬はナーバスな生き物なので精神的なショックで本調子が出せなくなるかが心配です。
フィジカル的な問題は残らないようなので、メンタル上の問題を乗り越え次戦の復活を期待しています。
【2023年2月16日追記】
エフフォーリア電撃引退の報道がありました。今後は種牡馬として若い世代にタスキを繋ぐようです。残念ではありますが、エフフォーリアの血縁が活躍してくれることは楽しみでもあります。
お疲れ様でした。
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